30年の歳月のなかから選りすぐられた8人のデザイナー。この展覧会は、これら選りすぐりのデザイナー達の素晴らしい作品を紹介するものであり、同時に香港デザイン史の際立った歩みをご覧いただくものであった。60年代の初め、ヘンリー・スタイナーは彼の仕事とともに彼自身の地位をも築きあげた。私は、自分自身のデザインを完成させ、その後の10年間をデザイナーとして過ごしてきた。70年代の初期には、アラン・チャンが加わった。そしてわれわれは、かつては工業化の立役者であり、現在は絶賛を浴びるアーティスト達となったのである。デザインに対するわれわれの情熱は、時代の変化とともにとどまるところを知らなかった。80年代に入り、デザインは時代の流れとともに情熱的なテーマとなり、多くのデザイナー達がわれわれの仲間に加わった。リリアン・タン、ジョン・アウ、ジェニングス・クーらは、海外で教育を受け香港でその腕に磨きをかけた人達である。彼らは作品に東洋的なタッチを取り入れ、新鮮な空気を大いに社会に送りこんだ。フリーマン・ラウ・シウ・ホンとトミー・リーは、この国で学び、そして成功した。素晴らしく優れた創造力を持ち、個性を確立することで、彼らは今、この分野で最も将来を約束されている。私はこの展覧会に参加することができ、現代デザインの先端と技術に出合えたことをうれしく思う。そしてこの有意義な活動の主役を務める、次の世代の出現がそう遠くはないことを望んでいる。 カン・タイ・キュン