展覧会情報
CCGA特別展 CCGA特別展:ジョセフ・アルバース展
1997年01月10日(金)~01月31日(金)
バウハウスの教授をへてアメリカへわたり、教育者として現代美術やグラフィックデザインに大きな貢献を残したジョセフ・アルバース。しかし教育者としてだけでなく、彼がその理論の実践として制作した幾何学的抽象絵画は、没後20年以上たった今日でもなお、私たちの知覚の多様性について新しい問題を投げかけている。本展は、わが国では必ずしも十分に紹介されてこなかった作家としてのアルバースの業績を、大日本印刷が福島県須賀川市で運営する現代グラフィックアートセンター(CCGA)所蔵の最晩年の版画作品を通して検証した。彼が探究した色彩の相互作用と幾何学的形態による絵画空間の視覚的イリュージョンが、さまざまなニューメディアの登場によって変容を強いられている現代の私たちの知覚に語りかける意味を再認識する機会となった。 木戸英行