展覧会情報
第152回 海外作家によるFuroshiki Graphics展
1999年01月06日(水)~01月30日(土)
GGGの「風呂敷」は1992年に、日本の代表的グラフィックデザイナー18人の手によってユニークな作品群として誕生した。とは言っても、風呂敷の使われ方、見え方を熟知している制作者たちだったので、作品であると同時に一般の商品として街へ出ていくものとしても、たのもしく見えた。今回はマルチ・ナショナルな18人のデザイナーたちがフロシキに挑んでいる。デザイン面で見る限り、すばらしい「四角い布のグラフィック」が生まれている。かつて作曲家のシュトックハウゼンが日本に来て、「私はフロシキとハシに満足した」と言っていたのを覚えている。それは決まりきった法則よりも、内容によってモノのかたちや使い方が変わるという東洋の考え方への共鳴であったと思う。何にでも使えるハシはともかく、中身しだいで外側のかたちが決まるフロシキは、デザインそのもののようだ。クライアントのテーマや意向を包む、パッケージともいえる。そう、デザインはフロシキだ。 小池一子