日常、仕事において、接点の無かったグラフィックデザイナー3人が集まっていったい何ができるのか。この展覧会の準備はまずそれを話し合うところから始まった。結果、ひとつのテーマに決めるのではなく、3人がそれぞれのテーマを持ち寄って新作を発表することになった。青木氏は「幼い日に繰り返し観た夢」をテーマに、山形氏は「デザインとしての人間とその五感」をテーマに、そして私は「理髪店のサインポール」をテーマに平面、半立体、立体の作品を発表した。大きな波はとつぜん立つのではなく、小さな波が重なり合ってできる。今回3人が起したさざ波も他の小さな波と共に、ゆくゆく社会的に大きな影響力を持つ波に育てていかなければならない。 佐藤　卓