展覧会情報

第71回 DNPグラフィックデザイン・アーカイブ収蔵品展VII:松永真ポスター展

2017年03月01日(水)~06月11日(日)

Design: Shin Matsunaga
Design: Shin Matsunaga
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松永真(1940-)は、現代日本を代表するグラフィックデザイナーの一人です。彼は「生活すべてがデザインである」という信条のもと、身の回りのデザインに鋭い批評眼を向けて既成概念を打破し、わたしたちを取りまくデザイン環境を改革してきました。
作品を生み出すために彼が重視するのが、生活者としての経験や目線です。松永は自身のデザインに対する姿勢を「半径3メートルの発想」という言葉であらわしています。時代を超えた普遍性を持つものは平凡な日常の中にこそ潜むという考えのもと、借り物でない自分自身の経験や批判精神から発想し、それを作品へと着地させていく彼のスタンスは、ゆるぎない信念に裏打ちされたものであり、受け取り手に対する誠実さのあらわれともいえます。その作品は「日常性の美学」と評される一方、日常の枠を超えた普遍性により国際的にも高く評価されてきました。
本展では松永の半世紀にわたる多彩な業績を、人間や世界に対する彼のまなざしがうかがえるポスター作品を中心に紹介します。あわせて、彼の手腕が遺憾なく発揮されたパッケージやCIのデザインも一部展示します。わたしたちの生活に浸透し広く愛されている有名ブランドや商品を見いだせることでしょう。本展が、単なる表層の表現にとどまらず、対象の核になるメッセージを深く分析しそれをシンプルに表現するという、初期から一貫した松永のデザイン哲学に触れる端緒となれば幸いです。

■作家略歴
1940年東京生まれ。東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。資生堂宣伝部を経て、1971年松永真デザイン事務所設立。主な仕事に、資生堂サマーキャンペーンのポスター、一連の平和ポスター、スコッティやカンチューハイ、ウーノなどのパッケージデザインや、大ベストセラーとなった日本国憲法のブックデザイン、ISSEY MIYAKE、カルビー、国立西洋美術館、ベネッセなどのCI計画がある。正攻法でありながら、シンプルで鋭い衝撃力を持つデザインが注目されている。ニューヨークやワルシャワ、ニュルンベルグ、セゾン美術館など国内外の大規模な個展も多く、ニューヨーク近代美術館、クーパー・ヒューイット美術館、ヴィクトリア&アルバート美術館他、世界各国88ヶ所の美術館などに多くの作品が永久保存。著書に『松永真のデザイン』(講談社)、『グラフィック・コスモス—松永真デザインの世界』(集英社)、『松永真、デザインの話。+11』(ビー・エヌ・エヌ新社)、『ggg Books 別冊−9 松永真』(DNP文化振興財団)など多数。ワルシャワ国際ポスタービエンナーレ金賞・名誉賞、毎日デザイン賞、芸術選奨文部大臣新人賞、日本宣伝賞・山名賞、モスクワ・ゴールデンビー賞、イコグラダ大賞、N.Y.ADC銀賞、紫綬褒章、亀倉雄策賞、原弘賞、東京ADC会員賞など受賞多数。AGI(国際グラフィック連盟)会員、東京ADC委員、JAGDA理事、日本デザインコミッティー理事。

お知らせ

会場

CCGA現代グラフィックアートセンター
〒962-0711 福島県須賀川市塩田宮田1
Tel. 0248-79-4811 Fax. 0248-79-4816

開館時間

午前10時―午後5時(入館は午後4時45分まで)

休館日

月曜日(3月20日は開館)、3月21日(火)
※会期前2月28日(火)までは冬期休館、会期後6月12日(月)―6月16日(金)は展示替えのため休館

入館料

一般300円/学生200円/小学生以下と65才以上、および障がい者手帳をお持ちの方は無料

関連事業

【記念ギャラリートーク】
出演|松永真
2017年4月22日(土)午後2時―(4時終了予定)
※当日に限り、入館料が無料となります。またJR郡山駅―CCGA間の無料送迎バスを運行します。
バスご利用の方はお電話かCCGAウェブ内の申込みフォームにて、事前にお申込みください。

CCGA電話 |Tel. 0248-79-4811
WEB申込フォーム|https://www.dnpfcp.jp/CGI/gallery/event/form.cgi?eventid=153

【送迎バス運行情報】
運行日|2017年4月22日(土)
往  路|JR郡山駅西口 午後1時発 → CCGA 午後1時30分着
復  路|CCGA 午後4時45分発 → JR郡山駅西口 午後5時15分着

郡山駅西口発着場所の詳細は、CCGAのFacebookページ内の地図画像をご参照ください。