展覧会情報
第306回 DNPグラフィックデザイン・アーカイブ収蔵品展IV 没後10周年記念企画 田中一光ポスター1980-2002
2012年01月13日(金)~02月25日(土)
2008年に設立された田中一光アーカイブから、「田中一光ポスター1953-1979」と題して回顧展第一弾を2010年に開催。初期から中期に残したポスター161点を厳選しての展観でした。
それに次ぐ第二弾となる本展では、1980年から亡くなる2002年までの後半期代表作約150点をご紹介します。田中氏の業績の中でも特記されるのがポスター作家としての歩みですが、とくに脂の乗り切った熟達時代であるこの後半期は、世界屈指のポスター作家としての評価を名実ともにゆるぎないものとしました。
「Nihon Buyo」をはじめとする優品が多数含まれる本展。みずみずしい感性を終生失わず、旺盛な活動をまっとうした軌跡が明らかになる、不世出の創造者の尽きせぬ魅力との新たな出会いの場になることでしょう。
会場
ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)
〒104-0061東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル1F
Tel. 03-3571-5206
11:00am-7:00pm(土曜日は6:00pmまで)日曜・祝日休館
入場無料
ギャラリートーク
■2012年1月26日(木)6:30-8:00pm
伊藤弘(グルーヴィジョンズ)×佐野研二郎
*終了しました。
■2012年2月16日(木)6:30-8:00pm
小池一子×原研哉
※日程が変更になりました。ご注意ください。
*終了しました。
会場:DNP銀座ビル3階
入場無料 要予約 定員70名
日程は変更となる可能性がございます。お申し込みの際、再度ご確認ください。
田中一光[たなか・いっこう]
1930年、奈良市内に生まれる。
1950年、京都市立美術専門学校(現・京都市立芸術大学)図案科を卒業。鐘淵紡績(現・カネボウ)意匠科のテキスタイルデザイナーを経て、産経新聞大阪本社事業部でグラフィックデザインに携わる。約5年にわたる産経新聞社時代に、美術家・吉原治良の薫陶を受け、早川良雄の作品に影響を受ける。
53年に日本宣伝美術会(日宣美)会員となり、59年には日宣美会員賞を受賞した。その間の57年に東京に居を移し、ライトパブリシティに入社。60年には日本デザインセンターの創立に参加した。63年、田中一光デザイン室を主宰。
65年に仲間とともに「グラフィックデザイン展<ペルソナ>」を開催、オランダで初の海外個展を開催するなど活躍。60年代には東京オリンピック(64年)、大阪万博(70年)などの大規模イベントに携わり、空間デザインなど仕事の幅を広げた。
75年、西武流通グループ(現・セゾングループ)のクリエイティブディレクターに就任。店舗の空間や環境デザイン、各種のマークやロゴ、商品パッケージ、劇場や美術館のアートディレクションなどを通じて、企業イメージ戦略をデザイン面から総合的に支えるとともに、クリエイターを統括して企業と社会を結ぶ役割を果たした。
日本のデザインを海外に紹介することにも尽力し、展覧会や出版物の企画やアートディレクションの仕事も数多い。国内においても、日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)における各種の活動をはじめ、東京デザイナーズ・スペース、ギンザ・グラフィック・ギャラリー、ギャラリー・間など、クリエイターの発表や活動の場をつくることにも貢献した。
作品は早くから海外でも高い評価を受け、1994年に紫綬褒章を受章。同年、ニューヨーク・アートディレクターズクラブの殿堂入りを果たした。晩年には1997年度朝日賞、第1回亀倉雄策賞(99年)を受賞。
2000年に文化功労者、東京アートディレクターズクラブの名誉殿堂入りになるなど、2002年に急逝するまで日本のグラフィックデザイン界の中核を担った。
お問い合わせ
ギンザ・グラフィック・ギャラリー 担当:尾澤 Tel. 03-3571-5206