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第21回 版画集への招待:タイラーグラフィックス・アーカイヴコレクション展Vol.8

2001年03月01日(木)~05月13日(日)

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1960年代のプリント・リバイバル(版画復興)に端を発する版画概念の拡張は、作品サイズの大型化を促し、その結果、版画鑑賞のあり方を以前のような個人の居室から、絵画や彫刻と同じように美術館やギャラリーで楽しむスタイルヘと変化させました。しかし、大型の版画が一般化した現代でも、版画本来の個人的な親密さを感じさせる作品がなくなったわけではありません。今日、こうした版画の魅力がもっともよく残っている形式は、ポートフォリオや詩画集、挿画本などの版画集であり、現在でも毎年多くの版画集が世界中のアーティストや版画工房によって制作・出版されています。
本展は、CCGA所蔵のタイラーグラフィックス・アーカイブコレクションから選ばれた詩画集とポートフォリオ作品によって、版画集の世界を紹介するために企画されました。タイラーグラフィックスは技術の粋を集めた大型の版画作品を制作した版画工房として有名ですが、同時に多くの版画集も発表してきました。展覧会では、来館者が版画集の魅力を十分に堪能できるよう、一部の出品作品で実際に本のページをめくるように一葉一葉をじかに手にとって鑑賞できるサービスを行ない、好評を博しました。

出品作家

ジョセフ・アルバース(1888-1976)
スタンリー・ボクサー(1926-2000)
ヘレン・フランケンサーラー(1928-)
デイヴィッド・ホックニー(1937-)
ジョアン・ミッチェル(1926-1992)
ロバート・マザウェル(1915-1991)
スティ-ヴン・ソーマン(1948-)
ジョン・ウォーカー(1939-)