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第38回 版に描く:タイラーグラフィックス・アーカイブコレクション展Vol.13

2006年03月01日(水)~06月18日(日)

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リトグラフは、水と油が混じり合わない性質を利用して、平らな版面にインクの乗る描画部とインクのない余白部を作る技法です。版に油性画材で描画したあとに化学的処理を加えることで製版をおこなうため、画家が通常使うクレヨンや筆が使用可能で、しかも、紙に直接描いたのと同じような表現が得られることが特徴です。 版画技法の中でもっとも自由度が高く、もっとも絵画的な画面を実現できるリトグラフには、ロートレック、ピカソ、シャガールなど多くの画家が惹きつけられてきました。また、1960年代のプリント・リバイバル(版画復興)以降、アメリカにおいてリトグラフの制作出版が盛んにおこなわれてきたことも忘れることはできません。リトグラフというメディアに豊かな可能性を感じ取った作家たちが、自身の表現を拡張し、新たな地平を切り拓くものとして、この技法を積極的に用いてきたのです。 本展では、CCGA所蔵のタイラーグラフィックス・アーカイブコレクションから、ロバート・マザウェル、ヘレン・フランケンサーラー、デイヴィッド・ホックニーなどによるリトグラフ作品を展示し、各作家によるこの技法を用いた多彩な表現を紹介しました。

出品作家

エド・ベイナード(1940-)
ウィリアム・クラッチフィールド(1932-)
マーク・ディ・スヴェロ(1933-)
ヘレン・フランケンサーラー(1928-)
リチャード・ハミルトン(1922-)
デイヴィッド・ホックニー(1937-)
エルズワース・ケリー(1923-)
ロイ・リキテンスタイン(1923-1997)
ジョアン・ミッチェル(1926-1992)
マルコム・モーリー(1931-)
ロバート・マザウェル(1915-1991)
ヒュー・オドネル(1950-)
ジェームズ・ローゼンクイスト(1933-)