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第58回 銅版の表現力:タイラーグラフィックス・アーカイブコレクション展 Vol. 24

2012年09月15日(土)~12月02日(日)

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 銅版画は、銅の板の表面に溝や窪みを作り、そこにインクを詰めて紙に刷りとる版画技法で、凹版画とも呼ばれます。銅版画では版に凹部を作るために、針や刃物で削ったり、酸で腐食させたりしますが、これらの方法の違いや、使われる道具に応じて、エングレイヴィング、ドライポイント、エッチング、アクアティントといった、さらに細かい技法が存在します。
 銅版画の大きな利点は、それぞれの技法によって線描や色面に多彩な表情をつけられるということです。ひとくちに銅版画といっても、エングレイヴィングのシャープな線とドライポイントの柔らかな線、あるいはエッチングによる精緻な描写とアクアティントによる情感あふれる色面というように、その表現はじつに幅広いものであり、また複数の技法を併用することで、対照的な効果をひとつの作品の中で両立させることも可能になります。銅版画はこうした特徴により、その誕生から現代に至るまで具象・抽象を問わず世界中で多くの作家に愛され、数々の名作が生み出されてきました。
 本展は、CCGA所蔵のタイラーグラフィックス・アーカイブコレクションから、スタンリー・ボクサーやヘレン・フランケンサーラーなど現代美術を代表する作家たちによる銅版画を展示し、作風や技法の違いによってさまざまな表情を見せる作品をご覧いただきます。本展が、銅版の豊かな表現力に触れる機会となれば幸いです。

【関連企画】
メゾン・デ・ミュゼ・ド・フランス(MMF)
「今あらためて知るカルコグラフィーの魅力」展
2012年10月3日(水)―11月24日(土)

会場

CCGA現代グラフィックアートセンター
〒962-0711 福島県須賀川市塩田宮田1
Tel. 0248-79-4811 Fax. 0248-79-4816

開館時間

午前10:00~午後5:00(入館は午後4:45まで)

休館日

月曜日(祝日を除く)、祝日の翌日(土日を除く)
会期前9月10日(月)―14日(金)は展示替え休館、
会期後12月3日(月)―2013年2月28日(木)は冬期休館となります(館内の設備工事のため、例年より冬期休館の開始が早くなっておりますのでご注意ください)。

入館料

一般=300円/学生=200円
小学生以下と65才以上、および障がい者手帳をお持ちの方は無料

主催

財団法人DNP文化振興財団/CCGA現代グラフィックアートセンター