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展覧会情報

第197回企画展 「指を置く」展 佐藤雅彦+齋藤達也

2014年03月12日(水)~04月26日(土)

(c) Masahiko Sato + Tatsuya Saito 2014        Design: Masahiko Sato + Masaya Ishikawa
(c) Masahiko Sato + Tatsuya Saito 2014        Design: Masahiko Sato + Masaya Ishikawa
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この展覧会は、佐藤雅彦と齋藤達也が「指(身体)とグラフィックデザインの新しい関係」をここ数年探求してきた中で生まれた
新しい表現、新しい表象、新しい可能性を、会場で来館者自らがさまざまなグラフィックに「指を置く」ことで体感してもらうものです。

展示主旨

指先が読み解く
紙が生まれて二千年、印刷術が生まれて六百年。そんな長い人間の歴史の中、指とグラフィックの関係性から生まれる問題はなぜか
気付かれず、あるいは気にされず、放置されてきた。しかし、 我々人間が身体を持った存在である以上、そして紙メディアを通しての
コミュニケーションを取り続ける以上、この問題は常に隠れた状態で存在し続ける。
なぜ隠れているのか、どんな隠れ方をしているのか。それらを解明する為に膨大なグラフィックを作り続けた。それらを分類し、考察を
した。脳科学も少なからぬ貢献をしてくれた。
ここに、その全容を公開する。そして「指を置く」という人間の基本的な所作を会場で行ってもらい、新しい表象を体験してもらう。
「指を置く」には、人間が見過ごすわけにはいかない種類の表現群が、手がつけられないままに鉱脈のように我々の前に横たわって
いたのである。
                                                                       佐藤雅彦

会場

dddギャラリー
〒550-8508 大阪市西区南堀江1-17-28 なんばSSビル
TEL:06-6110-4635
開館時間:11:00-19:00(土曜は18:00まで)
休館:日曜・月曜・祝日

ギャラリートーク&オープニングパーティ

1、「指とは何か(仮)」
日時:2014年3月12日(水) 4:00-5:30p.m.
出演:佐藤雅彦
会場:なんばSSビル
定員:70名 入場無料
※終了しました。

2、「コンピュータにとっての『指を置く』」
日時:2014年3月25日(火) 5:00-6:30p.m.
出演:齋藤達也+水野勝仁(インターフェイス、メディアアート研究者、4月から甲南女子大学講師)
会場:なんばSSビル
定員:70名 入場無料
※終了しました。

水野勝仁(みずの まさのり)
1977年生まれ.名古屋大学大学院情報科学研究科博士後期課程修了(博士・情報科学).4月から甲南女子大学文学部メディア表現学科講師.
主な論文に「あいだを移行する「↑」:エキソニモ《断末魔ウス》、《↑》におけるカーソルの諸相」(『映像学』第85号,
日本映像学会、pp.20-38、2010年)など.
ブログ:
http://touch-touch-touch.blogspot.jp/



■オープニングパーティ
日時:3月12日(水)17:30-19:00
会場:dddギャラリー

作家略歴

佐藤 雅彦 (さとう まさひこ)
東京藝術大学大学院 映像研究科教授/慶應義塾大学環境情報学部客員教授
独自の方法や考え方で、映像、アニメーション、グラフィック、教育方法、脳科学と表現の研究など、分野を超えた活動を行っている。1999年より開始した慶應大学佐藤雅彦研究室の「概念を重視した表現」や、研究室が番組に参画するNHK教育テレビ 『ピタゴラスイッチ』が注目を集める。代表作に、プレイステーションソフト 『I.Q インテリジェントキューブ』、NHK教育テレビ 『2355/0655』『考えるカラス』、著書には、『経済ってそういうことだったのか会議』(竹中平蔵氏との共著、日本経済新聞社)、『毎月新聞』(毎日新聞社/中央公論新社)、『任意の点P』 『差分』(美術出版社)、『ピタゴラ装置 DVDブック』(小学館)などがある。朝日広告賞最高賞、ADC賞グランプリ、ACC賞グランプリ、1991年クリエイター・オブ・ザ・イヤー、毎日デザイン賞、日本賞総務大臣賞、ニューヨークADC賞金賞、日本数学会出版賞、D&AD賞、芸術選奨(平成23年度)、紫綬褒章(平成25年度) ほか受賞多数。
http://www.masahicom..com/

齋藤 達也 (さいとう たつや)
1979年生まれ。映像技術やコンピュータ・プログラミング、電子工学を駆使した展示設計、広告・舞台演出を行う一方、人間に潜在している知覚・認知能力を発掘することによって新しいメディア表現の可能性を研究模索している。アルスエレクトロニカ・センター、SIGGRAPH 、NTTインターコミュニケーションセンター[ICC] 等で作品発表。カリフォルニア大学ロサンゼルス校大学院 芸術・建築学科修了。東京藝術大学大学院 映像研究科後期博士課程修了(博士・映像メディア学)。

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展示アートディレクション
石川 将也 (いしかわ まさや)
1980年生まれ。グラフィックデザイナー。クリエイティブグループ「ユーフラテス」に所属し、映像とグラフィックを中心に活動している。代表作に書籍 『差分』(美術出版社/佐藤雅彦、菅俊一との共著)、大日本印刷 『イデアの工場』やEテレ2355 『factory of dream』を始めとする「工場を捨象したアニメーション」などがある。2005年 慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科修了。

インスタレーション作品制作(予定)
大島 遼 (おおしま りょう)
1986年生まれ。プログラマー。2011年度IPA未踏事業スーパークリエータ。

出版
書籍 『指を置く』(美術出版社)が刊行予定。



「虚に触れる」

「次元の混交」

「エネルギーを発動する指先」