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展覧会情報

ギンザ・グラフィック・ギャラリー第359回企画展 ロマン・チェシレヴィチ 鏡像への狂気

2017年05月15日(月)~06月24日(土)

Design: Kijuro Yahagi
Design: Kijuro Yahagi
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極めて水準の高いポスターやコラージュ作品を長年にわたって数多く制作し、人々に知的な感動を与え続けてきた、ポーランドを代表するグラフィックデザイナー、ロマン・チェシレヴィチ。研ぎ澄まされた感性は、鏡像を駆使したように、全体を左右両側から押し込み、シンメトリーを維持しながら中央部を消失させていく新境地の手法を切り拓き、観る者に揺さぶりをかける力強いイマジネーションを生み出しました。
ロシア構成主義とバウハウスを学び、50年代後半はポーランド・ポスター芸術派として、ヘンリク・トマシェフスキやヤン・レニッツァ等と共に活躍しているチェシレヴィチ。60年代の初期にフランスへ渡り、フォトモンタージュの巨匠、ジョン・ハートフィールド等にインスピレーションを得て、丹念に構成された幻想的な世界観を呈示しました。映像をモンタージュの手法で料理し、フランスのグラフィックデザインやアート領域にも多大な影響を与えています。60年代の後半には、雑誌『エル』や『ヴォーグ』のADとして、大胆で斬新なエディトリアルデザインとフォトモンタージュに情熱を燃やし、ヴィジュアルスキャンダルによる風刺、皮肉、批判を行い、ポピュラーマガジンの概念を変えました。
日本初となる本展では、ポズナン国立美術館の貴重な収蔵作品から、ポスター122点、コラージュ29点、雑誌・その他グラフィック作品38点を厳選し、チェシレヴィチの本質に迫ります。
 

お知らせ

会場

〒104-0061
東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル1F / B1F
ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)
TEL:03-3571-5206/FAX:03-3289-1389
11:00am-7:00pm
日曜・祝日休館/入場料無料

協力

ポズナン国立美術館

監修

矢萩喜從郎

後援

ポーランド広報文化センター
在日フランス大使館 / アンスティチュ・フランセ日本
 

オープニングパーティ

日時: 5月15日(月)5:30-7:00pm
会場: DNP銀座ビル2F
 

ギャラリートーク

会場:DNP銀座ビル3F
*参加無料 要予約 定員70名

 1.
日時:5月15日(月)4:00-5:30pm
出演:アンナ・グラボフスカ=コンヴェント(ポズナン国立美術館ポスター・デザインギャラリー部門学芸員)
→ 終了いたしました。会期中(6月24日まで)DNP銀座ビル2Fのアーカイブ・ライブラリーにて、ビデオ上映していますので、ぜひお楽しみください。

 2.
日時:5月25日(木)6:30-8:00pm
出演:矢萩喜從郎(本展監修/デザイン)
→ 終了いたしました。会期中(6月24日まで)YouTubeにて配信していますので、ぜひお楽しみください。
youtubeはこちら
https://www.youtube.com/watch?v=oJCp2jGrcvs
 

出版

『gggBooks-121 ロマン・チェシレヴィチ』

ロマン・チェシレヴィチ Roman Cieślewicz (1930-1996年)

1930年1月13日ルヴフ(現ウクライナ)生まれ。ルヴフの美術産業学校で学んだ後、1946年、家族でポーランド南西部の都市オポーレに移住。1955年、クラクフ美術アカデミーを卒業後、ワルシャワへ移り、グラフィックアート出版社WAG他、複数の出版社のために働く。また、当時の映画ポスター制作を国家から請け負っていた二大機関のひとつ、CWFの仕事も請け負う。1959年から1963年まで、月刊誌『ty i ja』の芸術編集者を務める。1963年、彫刻家の妻、マリナ・シャポチニコフとともにポーランドを去り、ドイツ、イタリアを経てフランスに移住。1971年、フランスに帰化。フランスでは、ファッション誌の『ELLE(エル)』や『VOGUE(ヴォーグ)』、美術雑誌『Opus International(オピュス・アンテルナシオナル)』他多数の出版物、広告代理店マフィアのアートディレクターなどを務める。1975年より、パリの上級芸術学校(ESAG)で教鞭をとるなどデザイン教育にも携わる。1966年よりAGI会員。受賞歴は、1955年トレコフスキー賞、1972年第4回ワルシャワ国際ポスタービエンナーレグランプリ、1973年カンヌ映画祭ポスター特別賞、1979年ポーランドフォトモンタージュ賞、1990年グラフィックアート全国グランプリ他多数。写真、コラージュ、タイポグラフィ、シルクスクリーンなどの技術を駆使し、グラフィックとモンタージュを混合することで、グラフィック表現の新たな言語を生み出し、その後のグラフィックアートに多大な影響を与える。1996年1月21日逝去。
 
(c) ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2017 E2551
 

お問合せ

ギンザ・グラフィック・ギャラリー 高木  tel. 03-3571-5206